ス・ミズーラとは、イタリア語で「あなたのサイズに合わせて」という意味。
スーツが既成服か仕立てしかなかった頃、ス・ミズーラという言葉は、靴や服を個人用に採寸し仕立てる「フルオーダー」の意味を持っていました。
しかし、現在は既成の型を基準に、個人用に採寸し「修正」する「パターンオーダー」が存在するようになったため、これも含めて「ス・ミズーラ」と呼んでいます。
ですから、国内では袖丈やパンツ丈を合わせるだけでも「ス・ミズーラ」に含めるところもあれば、限りなくフルオーダーに近い縫製でも大量生産だからという理由で「ス・ミズーラ」に含まれているところもあります。
日本で展開しているイタリアのスーツは、ほとんどがパターンオーダーなので、ゼニアなどもこれを「ス・ミズーラ」と呼んでいます。
反対に、お客様ひとり一人の細部まで採寸し、体にぴったりとフィットしたスーツを作る「フルオーダー」のことを、イタリア語では「サルトリアーレ」と呼びます。
同じようにフルオーダーのことを、英語では「ビスポーク」と呼ぶようになっています。
このように見ていくと日本国内では、イージーオーダーやパターンオーダー、そしてフルオーダーまでを「ス・ミズーラ」と使っていることになります。