トレンチコートとは、冬用のオーバーコート、もしくはレインコートの一種です。
トレンチとは「塹壕(ざんごう)」という意味であり、この名称からも想像できるとおり、元は軍用に考案されたコートです。
トレンチコートの起源は、第一次世界大戦のイギリスと言われており、寒冷地における欧州の戦いに対応するため、防水性が高いコートとなっています。
第一次世界大戦での普及により、一般的なファッションに用いられるようなったのですが、今も軍服としての名残を残しています。
トレンチコートは、バーバリーやアクアスキュータムの2社が元祖と言われており、現在でも毎シーズン新しいトレンチコートが発表されています。
トレンチコートには、防水性が高いギャバジンと呼ばれる生地が使われることが多かったのですが、近年は合成繊維や皮革を使ったものも登場しています。
元が軍用のコートのため、肩のボタン留めショルダーベルトや、腰回りのD環、襟元のチン・ストラップが今も存在していますが、あくまで装飾の一部であり機能的に使用することがほとんどなくなっています。
唯一、機能として残っていると言えるのは、ウエスト位置のベルトでしょう。
このベルトがトレンチコートの最大の特徴であり、腹部を暖かくしながら、シルエットを整えることができるので、いつでもスッキリとした印象を演出することができます。
トレンチコートこそ、冬の男性ファッションの定番コートと言えるでしょう。