あなたはオーダースーツ代理店を開業していますか?
それともこれから代理店を開業しようと考えておられますか?
代理店を開業しているあなたは納めたスーツのサイズ調整希望を言われて悩んだことはありませんか?
今回は代表的な直しヵ所についてご説明致します。
ではスタート!
ジャケット・袖丈
仕上がったジャケットの袖口が本開きか本開きでないか、そこがまず大きく関わります。
本開きでは無い場合
袖丈出しは1.5~2.0cm
袖丈ツメは3.0cm程度まで可能です。
袖丈ツメはそれ以上も可能ですが
袖口のボタンがついている部分(切羽)
この部分は少し「割れ」が有ります。
袖丈ツメが多いとこの割れが無くなってしまいます。
本開きの場合
袖丈出しはほぼできません。
特殊な方法として肩口に縫い代があれば
わずかに出すこともできます。
袖丈ツメは袖のボタンを移動できないので
ツメると下の端までが短くなります。
1.0cm程度が限界です。
肩口で袖丈とツメる方法もあります。
こちらは袖口には影響しませんが
袖を通すところ(アームホール)の
大きさとのバランスもあるため
ツメ量としては少ないほうが
きれいに仕上げやすく安全です。
着丈について
着丈のツメはある程度できますが
腰ポケットの位置は固定されているため
あまりツメすぎるとポケットから
裾までが短くなりバランスがとりにくいです。
着丈ツメは1.0cm~2.0cm程度に
留めるほうが安全です。
着丈出しは後のベントの仕様よります。
ノーベントでしたら1.0~2.0程度
出せる場合もあります。
後の裾が少し下がるようなカーブとなります。
サイドベンツの場合は中央部分で
伸ばすしかないので
これも後の裾が少し下がるような
カーブとなります。
1.0cm程度になります。
センターベントの場合は
ほぼ出すことはできません。
胴回りについて
ジャケットの胴回りツメは
最初のデザイン・シルエットを
生かすのであれば胴回りで
2.0cm~4.0cm
程度に留めるほうが納まりが良いです。
非常に痩せたなどの事情で
やむ負えない場合は
胴回りで6.0cm程度ツメることは可能ですが、
きれいな仕上がりになりません。
胴回りだけでなく肩~背中~腰までの
繋がりが仕上がりに影響します。
胴回り出しについて
脇の部分の縫い目
(細腹と背中のつなぎ目)
この部分で出せる範囲になります。
通常両脇で2.0~3.0cm程度までになります。
背中の中心部分に大きく縫い代がありますが
背中の中心部は肩甲骨部分に
つけている膨らみなどに
関わってしまいます。
背中の中心部分のお直しは
最終手段と言えるでしょう。
肩幅について
肩幅出しは通常はほぼ出せないです。
仕立て方、縫い代の取り方によって
肩幅全体で1.0cm程度出せることもあります。
肩幅ツメは1.0cm~2.0cmまでに
留めるのが安全です。
大きくお直しすると
袖が外へ引きつられ
見た目も良くない仕上がりになります。
まとめ
以上今回はスーツ、特にジャケットの
お直しについてご説明しました。
仕上がって納めたときに何もなくとも
後々のアフターケアが充実していることは
お客様にとってもオーダースーツ代理店であるあなたを
より信頼していくことにも繋がるでしょう。
お客様の体型が変わったときなども
対応できる態勢づくりはリピートに繋げるためにも大事です。
日頃からリフォーム屋さん、お直し屋さんと仲良くなっておくと
いろいろと相談にも乗ってもらいやすくなります。
是非参考にして下さい。
ダンディズムコレクション 山下
商品知識についてのサポートも手厚いダンコレ®オーダースーツ代理店を始めるなら